アイカツ! 3DCG考その1 新3人娘のシルエットから見る髪の構造への第一歩
はい、では今回はアイカツ!の魅力、またその3DCG(以下CG)の魅力に迫るため、まずは3年目の新3人組(あかり、スミレ、ひなき)のモデルについて触れていこうと思います。
その1とかタイトルにありますけど、とりあえずその3くらいまでは考えてあります。
あとは脳から出力するだけ。他の人にやってほしい作業です。タイピング遅いので。
さて、アイカツ!のCGは所謂セルルックです。超簡潔に言えば2DっぽいCGです。
現在のアニメには、セルルックのCGを扱ったアニメは数多くあります。
その中でもアイカツ!のモデルは、髪の作りに大きな特徴が特徴があると思います。
この記事では、そこからアイカツ!のCGに踏み込んでいきます。
アイカツ!のモデルの髪が房で可動します。
そして、その髪の房が段差になって重なっているのが特徴となっています。
この房ごとに、ゴムの塊のような挙動を見せることで、髪の毛に動きが生じます。

これが髪の房。関係ないですけどアイカツ!CGの線の入り抜きとてもきれいですよね。
このゴムのような髪の動きに近い他の作品は、プリキュアなどがそうです。
ただ、プリキュアには、髪は大きなひとまとまりの塊としてデザインされているという特徴があり、そこが相違点となります。
アイカツ!は細かくはないですが、髪の房はそれなりに別れているんですね。
プリリズのベル様なんかはひとまとまりの大きな房が先だけ枝分かれしている感じ。
直近だとクロスアンジュのアンジュの髪がこんな感じでしたが、切っちゃったのでほとんどお披露目は無しでした。
楽園追放のアンジェラも同じですが、こちらも房の長さがみな同じ高さで切り揃えられているので、段差になっていません。
アイカツ!のCGには、この結果得られている表現の一つとして、シルエットの変化があります。
髪の房ごとに、慣性に従って大きく弾むので、そこで髪に動きが生まれるんですね。
そして、この髪の房と段差のキャラごとのデザイン差によって、キャラそれぞれに違う印象が感じられるのです。
それをあかり、スミレ、ひなきの3人を実例に紹介します。
あかり:髪の房と、その段差の先が顔の周りに集中しています。
よって、シルエットの変化も顔の周りの動きが中心になります。

ぶわさぁ。

片側にぶわさぁ。

回ると打ち跳ねの髪が目立ちます。
髪が内側にも外側にも跳ねているので、とても騒がしくて賑やかな印象になります
ライオンのたてがみっぽいと言うか、いやいや子犬っぽいと言いますか。撫でたくなりますよね。ケモりたいですよね。
とにかく髪の毛の多さが可愛らしい。
シャギーでシャギシャギー。
スミレ:房が少なく、長さが切り揃えられ段差も少なく。

姫カット万歳。
そしてアイカツ!には珍しいストレートヘアですね。大体みんな髪に癖がついてます
蘭もストレートですが、蘭はしなやか髪でカーブを描いています。
しかしスミレの髪は柔らかく、ほぼ真っ直ぐ。

万歳。
髪の房のブロックも、前髪、両顔横、後ろ髪の4カ所で、同じ長さに切り揃えられた一段の髪が横に扇状に広がるだけです。

ぱっつん。
シルエットの変化は少なくなりますが、身体の動きに合わせて慣性に従い、末端に向かって広がる動きで、優雅さと華麗さが個性となって現れます。

華麗に回転。

美。
先の尖った円柱状の髪の房が多いアイカツ!キャラの中で、かなり異彩を放っています。帯みたいです。
重力に従って真っ直ぐ下に落ちる髪で、絹のような髪質が表現されています。

癖がないので素直に髪が垂れますね。
ひなき:短い髪の房が上から高さの違う3段くらいに重なっているのが特徴です。

ばんざーい。
特に1番上の房は耳の上にあるため、頭頂部以外頭のほぼ全域で髪が可動し、シルエット変化が起きます。

髪が短くないとできない芸当。
ショートカットでも、たとえばさくらのように首もとで切り揃えているわけではなく、房の高さが違っているので、頭のいたるところで髪が跳ねて、ひなきの活発な印象が助長されます。
ひなきの髪の動きはOPが白眉。とてもよく動きます。

三者三様の髪の動き。というかOPの髪の動き激しいですよね。特別仕様?
かえでがひなきに近い髪の作りですが、かえではうなじ付近の髪は短いためにそこはほとんど可動せず、シルエットも変化しません。
ひなきの下の方の髪は動かないと左右のボリュームは抑え気味なんですが、動くと結構横に広がるんですよね。
そこでひなきの女の子っぽさと言うか、印象の違いが生まれて惹きつけられます。

垂れ髪。

左右の髪の印象差をご覧あれ。
このよう三者三様の髪の作りになっており、それぞれのキャラらしさの表現に繋がっています。
単にパッと見のモデルを作画に近づけるというだけではなく、動いた時の印象が、作画で動くキャラを見てきて得られた印象と繋がっており、そこにアイカツ!のCGステージにおける感動と、作画とCG合わせたキャラの個性が表れているんです。
もちろんキャラごとにシルエットに差をつけるのはデザインの基本で、CGのことだけを考えてここのようにデザインしているわけではないでしょう。
アニメのCGは、ゲームではなくアニメの作画のデザインに合わせたセルルックですし。
こうしたシルエットの変化は作画でも行われていることです。
というよりCGよりも作画でずっと行われていたことじゃないでしょうか。
アイカツ!だと酒井香澄さんがけっこうそういう動かし方されますよね。
そういうってつまり、作画なら簡単に髪の房を変形・分裂させて動かせるんだけど、そうではなく房の形のままってことですけど。
しかし、ここで注目したいのは、作画が表現していることを、CGでも表現しようとしていることです。
そしてそれが、作画と全く同じ方法というわけではなく、CGという媒体に合った形で行われているということ。
違う表現方法で同じ(近い)ものを表現するんです。
例えば、万年筆と筆ではその特性が大きく違います。
筆で万年筆の書き味を再現するのはとても困難で、それを行えたら高い技術と労力を評価できますが、無駄の多い作業です。
そうではなく、万年筆は万年筆の、筆は筆のそれぞれの特性を生かして、しかしそれで書かれたものを見た時に、近い印象、同じような感動を得られる。
それがセルルックCGの一つの理想であると思います。
CGで作画と単に同じことをしようとしているのではなく、それぞれに適した手法で、その先にある同じものを表現しようとしているということ――次回はこのことに関して、さらに詳しく迫っていこうと思います。
以上のことを踏まえて、2年目までもキャラの髪がどうなっているかとか、このあたりに注目して見返してみると面白いと思います。
いちごちゃんだとリボンの動きとかも。ぴょんこぴょんこ。
今回試験的にキャプ画使ってるんですけど(じゃないと言葉で説明しきれない)、3年目であかりちゃん単独ステージだけがまだないので、まさかの主人公素材不足に陥りました。
しかしおかげで文章読み飛ばしてスクロールして画像眺めてるだけで、可愛さで幸せになれるので、むしろそれが正しい読み方に思えたり。
ちなみに参考資料に名前上げてる他作品の画像も貼ろうかと思いましたが、想像以上に重労働だったので諦めました。
そこらの作品もこの辺意識してみてみると楽しいんじゃないかなーとか。
単純にどれが優れているか、とかではなく、何に重点を置いて表現しているのか、という部分が見えてくると思います。
あ、あと万年筆と筆がどうこう言う話は多分受け売り。はっきり覚えてないけど。
その1とかタイトルにありますけど、とりあえずその3くらいまでは考えてあります。
あとは脳から出力するだけ。他の人にやってほしい作業です。タイピング遅いので。
さて、アイカツ!のCGは所謂セルルックです。超簡潔に言えば2DっぽいCGです。
現在のアニメには、セルルックのCGを扱ったアニメは数多くあります。
その中でもアイカツ!のモデルは、髪の作りに大きな特徴が特徴があると思います。
この記事では、そこからアイカツ!のCGに踏み込んでいきます。
アイカツ!のモデルの髪が房で可動します。
そして、その髪の房が段差になって重なっているのが特徴となっています。
この房ごとに、ゴムの塊のような挙動を見せることで、髪の毛に動きが生じます。

これが髪の房。関係ないですけどアイカツ!CGの線の入り抜きとてもきれいですよね。
このゴムのような髪の動きに近い他の作品は、プリキュアなどがそうです。
ただ、プリキュアには、髪は大きなひとまとまりの塊としてデザインされているという特徴があり、そこが相違点となります。
アイカツ!は細かくはないですが、髪の房はそれなりに別れているんですね。
プリリズのベル様なんかはひとまとまりの大きな房が先だけ枝分かれしている感じ。
直近だとクロスアンジュのアンジュの髪がこんな感じでしたが、切っちゃったのでほとんどお披露目は無しでした。
楽園追放のアンジェラも同じですが、こちらも房の長さがみな同じ高さで切り揃えられているので、段差になっていません。
アイカツ!のCGには、この結果得られている表現の一つとして、シルエットの変化があります。
髪の房ごとに、慣性に従って大きく弾むので、そこで髪に動きが生まれるんですね。
そして、この髪の房と段差のキャラごとのデザイン差によって、キャラそれぞれに違う印象が感じられるのです。
それをあかり、スミレ、ひなきの3人を実例に紹介します。
あかり:髪の房と、その段差の先が顔の周りに集中しています。
よって、シルエットの変化も顔の周りの動きが中心になります。

ぶわさぁ。

片側にぶわさぁ。

回ると打ち跳ねの髪が目立ちます。
髪が内側にも外側にも跳ねているので、とても騒がしくて賑やかな印象になります
ライオンのたてがみっぽいと言うか、いやいや子犬っぽいと言いますか。撫でたくなりますよね。ケモりたいですよね。
とにかく髪の毛の多さが可愛らしい。
シャギーでシャギシャギー。
スミレ:房が少なく、長さが切り揃えられ段差も少なく。

姫カット万歳。
そしてアイカツ!には珍しいストレートヘアですね。大体みんな髪に癖がついてます
蘭もストレートですが、蘭はしなやか髪でカーブを描いています。
しかしスミレの髪は柔らかく、ほぼ真っ直ぐ。

万歳。
髪の房のブロックも、前髪、両顔横、後ろ髪の4カ所で、同じ長さに切り揃えられた一段の髪が横に扇状に広がるだけです。

ぱっつん。
シルエットの変化は少なくなりますが、身体の動きに合わせて慣性に従い、末端に向かって広がる動きで、優雅さと華麗さが個性となって現れます。

華麗に回転。

美。
先の尖った円柱状の髪の房が多いアイカツ!キャラの中で、かなり異彩を放っています。帯みたいです。
重力に従って真っ直ぐ下に落ちる髪で、絹のような髪質が表現されています。

癖がないので素直に髪が垂れますね。
ひなき:短い髪の房が上から高さの違う3段くらいに重なっているのが特徴です。

ばんざーい。
特に1番上の房は耳の上にあるため、頭頂部以外頭のほぼ全域で髪が可動し、シルエット変化が起きます。

髪が短くないとできない芸当。
ショートカットでも、たとえばさくらのように首もとで切り揃えているわけではなく、房の高さが違っているので、頭のいたるところで髪が跳ねて、ひなきの活発な印象が助長されます。
ひなきの髪の動きはOPが白眉。とてもよく動きます。

三者三様の髪の動き。というかOPの髪の動き激しいですよね。特別仕様?
かえでがひなきに近い髪の作りですが、かえではうなじ付近の髪は短いためにそこはほとんど可動せず、シルエットも変化しません。
ひなきの下の方の髪は動かないと左右のボリュームは抑え気味なんですが、動くと結構横に広がるんですよね。
そこでひなきの女の子っぽさと言うか、印象の違いが生まれて惹きつけられます。

垂れ髪。

左右の髪の印象差をご覧あれ。
このよう三者三様の髪の作りになっており、それぞれのキャラらしさの表現に繋がっています。
単にパッと見のモデルを作画に近づけるというだけではなく、動いた時の印象が、作画で動くキャラを見てきて得られた印象と繋がっており、そこにアイカツ!のCGステージにおける感動と、作画とCG合わせたキャラの個性が表れているんです。
もちろんキャラごとにシルエットに差をつけるのはデザインの基本で、CGのことだけを考えてここのようにデザインしているわけではないでしょう。
アニメのCGは、ゲームではなくアニメの作画のデザインに合わせたセルルックですし。
こうしたシルエットの変化は作画でも行われていることです。
というよりCGよりも作画でずっと行われていたことじゃないでしょうか。
アイカツ!だと酒井香澄さんがけっこうそういう動かし方されますよね。
そういうってつまり、作画なら簡単に髪の房を変形・分裂させて動かせるんだけど、そうではなく房の形のままってことですけど。
しかし、ここで注目したいのは、作画が表現していることを、CGでも表現しようとしていることです。
そしてそれが、作画と全く同じ方法というわけではなく、CGという媒体に合った形で行われているということ。
違う表現方法で同じ(近い)ものを表現するんです。
例えば、万年筆と筆ではその特性が大きく違います。
筆で万年筆の書き味を再現するのはとても困難で、それを行えたら高い技術と労力を評価できますが、無駄の多い作業です。
そうではなく、万年筆は万年筆の、筆は筆のそれぞれの特性を生かして、しかしそれで書かれたものを見た時に、近い印象、同じような感動を得られる。
それがセルルックCGの一つの理想であると思います。
CGで作画と単に同じことをしようとしているのではなく、それぞれに適した手法で、その先にある同じものを表現しようとしているということ――次回はこのことに関して、さらに詳しく迫っていこうと思います。
以上のことを踏まえて、2年目までもキャラの髪がどうなっているかとか、このあたりに注目して見返してみると面白いと思います。
いちごちゃんだとリボンの動きとかも。ぴょんこぴょんこ。
今回試験的にキャプ画使ってるんですけど(じゃないと言葉で説明しきれない)、3年目であかりちゃん単独ステージだけがまだないので、まさかの主人公素材不足に陥りました。
しかしおかげで文章読み飛ばしてスクロールして画像眺めてるだけで、可愛さで幸せになれるので、むしろそれが正しい読み方に思えたり。
ちなみに参考資料に名前上げてる他作品の画像も貼ろうかと思いましたが、想像以上に重労働だったので諦めました。
そこらの作品もこの辺意識してみてみると楽しいんじゃないかなーとか。
単純にどれが優れているか、とかではなく、何に重点を置いて表現しているのか、という部分が見えてくると思います。
あ、あと万年筆と筆がどうこう言う話は多分受け売り。はっきり覚えてないけど。
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