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デレマス 6話と7話で本田と渋谷のドラマに質の差ありすぎよねって話

6話の話からですけど、本田の問題って実は大した話じゃないんですよね。
あのステージが失敗だったと思ってるのは本田だけで、Pも他のアイドルも観客もあれは成功だったと思っていて。
ってことは完全に本人の中だけの勘違いであって、それを正せばいいだけですから。
これが「こんな華やかじゃない下積みもしなくちゃいけないならアイドルなんてやりたくない!」って主張を本田がするのならば別ですけど、そうじゃないことはわかりきってます。
本田の一連の流れを調子に乗って同人誌を刷りまくって売れ残った人って例えをなんかよく見かけましたけど、これっててんで的外れなわけです。
同人で例えるなら、分相応のイベントに出て、分相応の冊数を頒布したけれど、本田はイベントはもっと大きなもので、大量に頒布されるものだと思い込んでいた。
まあこんな勘違い、ドラマになるわけありません。
やるべきことは見えていて、アイドルとしての心構え、アイドルとファンとの関係、本田から全員への謝罪、行うべきなのはこの程度でしょう。
リーダーの責任感に悩むにしても、リーダー決める話もなかった上に、やはりリーダーとして失点があったわけではないわけで。
少なくとも話数を跨いでのヒキにはならないような話です。
だから、6話の本当のヒキはそこではなく、本田をきっかけにした渋谷とPの関係性がヒキになってるんです。
だからドラマにならない本田のドラマが、本当のドラマを動かすための歯車にしかなってないわけで、なかなかむごいことをするなあと思いました。
とはいえ本田の話をきちんとドラマにすることもできて、それは本田とPとの関係性を描くことです。
逆にさっき言ったように本田のアイドル観や、本田とファンとの関係を描くことで話を作るのは難しい。
なぜならこの問題でアイドル観やアイドル論を語るには問題があまりにもちんけであるし、アイドルとファンとの関係もこれまでほとんど描いてこなかったので、深入りした話は期待できないからです。
であれば本田とPの関係に焦点を当てればいい。
6話の流れを追ってみると、本田のパフォーマンスとそれへのレスポンスが軸になっていることがわかります。
レッスンで本田は良い動きで褒められますし、リーダーとして他の二人を引っ張り、それが上手くいってる様が描かれます。
そもそもデビューが決まったのもこれまでのパフォーマンスへのレスポンスとしてです。
しかし、デビューのステージで、本田の期待していただけのレスポンスがファンからなかったわけです。
それを、Pに何故かと問い質し、帰ってきた答えに本田は失望します。
ここが問題なんです。
本田はファンとPのレスポンス、どちらにショックを受けたのか。
あるいは両方にショックを受けたのか。
本田とPとの関係性に重点を置くなら、観客の少ないステージというものをショッキングな形で置いたのは、段取りとしてよくありません。
おかげで本田とファンとの関係に寄せられてしまう。
そしてそれは前述の通り矮小な問題なわけです。
そして、問題が矮小故にそれに対処できないPも無能に見えてしまいます。
そこにトラウマがあるのはわかりますが、さすがにこのレベルの問題に対処できないのはいくらなんでも、と。
結局誰かが「アイドルやめる!」と言ってPのトラウマ抉って渋谷に不信感持たせられればその過程はなんでもいいんだろう、と。
そんな流れで7話に入り、Pが一念発起して本田と対話するわけですが。
そこに至る流れを見れば、この話が結局Pがアイドルに向き合えるかどうか、Pとアイドルの関係性が話の焦点なのだとわかります。
わかりやすいくらいドアの描写が出てきますからね、引きこもっていたのはPもだったんだと。
そんなPと本田の関係ですが、まあやはり大した話は出てきません。
ファンの笑顔もありきたりな話です。
ありきたりであることの何が問題なのかというと、この程度のことならPじゃなくても言えてしまうんですね。
家族でも、友達でも、仲間でも、先輩アイドルでも言えてしまうことです。
エンタメとして、仕事として、普遍的でもあるので、他業種を見るなりして自分で気づくこともできるでしょう。
そこには、Pでしか言えない言葉はなく、だからPとアイドルの関係の話としてとても弱いのです。
ファンと本田の関係の話としても、Pと本田の関係の話としても、不出来であると思います。
逆に、6話の本当のヒキと言った渋谷とPの関係は、よくできています。
なぜなら、シンデレラプロジェクトの中で、渋谷だけは唯一、明確にオーディションで合格したアイドルではないからです。
それはつまり、渋谷だけはシンデレラプロジェクトを通してアイドルを見ていたのではなく、スカウトしてきたPを通してアイドルを見ていたということです。
5話の感想風に言うなら、渋谷だけはPを見てアイドルを選んだ。
Pを選んだということです。
ですから、Pと渋谷の問答は、他のアイドルとは違う、渋谷だけの、渋谷固有の物語となるのです。
極端なことを言えば、他のメンバーはPが信用できないのなら、他のPに挿げ替えてくれと言ってしまえます。
しかし、渋谷だけはあのPでないとアイドルを続けることすら危うい。
それが、渋谷とPの話の強度となっているのです。
よくできている。

もうちょっと他の話にも突っ込むと、NG以外のメンバーは、だいたいみんな全員が共有している思いの代弁しかしないんですね。
年少組は素直に欲望を吐露しますが、これは皆が思ってることだったりします。
前川は欲望的な面を、多田は悲観的な側面を代弁することが多い。
そうやって全員の思いの共有を深めて、みな思ってることは同じであるとし、ひとまとまりとして描写するんですね。
だから、全員が共有する思いの代弁が難しいキャラは、シリアスな場面ではほとんど喋れなくなります。
双葉とか顕著。
で、それはまあこの大人数を動かすのに便利だし上手いと思いますけど、むかつきますよね。
Pへの不信感を共有し、それを一番の持ち主である本田と渋谷が解消したことにより、他のメンバーの不信も綺麗に解消されていて、それは確かに上手い手法だとは思います。
でもさっき言いましたが渋谷の不信は渋谷の固有のドラマであって、お前らなに共有して解消されましたみたいな顔してんだよと。
プロジェクトみんなの思いは一緒みたいなのを、この子らの関係性の変化を描いてないのに最初からやってるのは、とてつもなく好みの問題ですが大嫌いです。
そもそもなんのためにいるんだお前らって気になります。
えー、まあ、そんなこんなも7話まででようやく一区切りで、次回からはPとメンバーとのアプローチを変えられそうなので、こっからは楽しみです、本当に。
こんなに数が多いから一区切りに7話もかかってんじゃねえかとか思いますけど、まあそれはそれですしね。

※タイトルが悪くて勘違いされそうですけど、二人のドラマに質の差があること自体が問題なのではありません。
まず、それ以前の問題として、本田はドラマとして成立していない。
だから、8話以降で本田が何かしらいいことやっても、これがきっかけで成長したと言えません。
アイドルとPとの関係という点で、NGの中で本田だけ固有のものがないというのは、今後問題があるかもしれません。
そして、差というか違いがあるのに、みんな仲間みたいなノリで問題と解決を共有できてる風に描いてるのは、問題あるとは思いませんが気に入りません。
そういう話です。
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テーマ : アイドルマスター
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